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製作日記 2021.12.31

七瀬京
 我々は、重大な病に罹っていた――と言って過言でない。それは、『企画を立てるが完成しない』病だ。大長編のweb小説連載が始まった矢先にエタるのとちょっと似てる。ただ、違うのは、web小説は、人が付かないという理由でエタる(連載をやめる)のが多いが、我々の場合はそうではなかった。なにせ、我々が作成している物がゲームという、通常完全にエンディングまでパッケージングされている作品という物の性質上、途中で、人気なんか付こうはずもない。

 ならば、なぜ、我々の作品は出ないのか。

 これが、ここ数年我々を悩ませていた最大の問題だった。その克服の為、我々は、本当にいろいろな事を試してきた。滝行や、火渡行、四国八十八カ所の霊場を逆打ちし……ということはなかったが、とりあえず、それくらい試行錯誤をしてきたわけだ。
 結果として出なかったゲームは、ゲームの目的そのものに重大な欠陥があった。詳細を語ると、ざっと文庫本一冊くらいになりそうなので控えておくが。

 そして、我々はあるとき、マーダーミステリーに転がり込んだ。

 そもそも、私、七瀬としては「あー中国で出来て、最近はやってるって奴ね」というくらいの知識だったが、どうも、YouTubeとかで見られるらしいと。そして、どうせボッチな私は、「プレイ動画見たら、自分ではプレイ出来ないよ」という制約をもろともしなかった。なぜならば、一緒にプレイするお友達がいないから!
 そして、マダミス動画を見ましたよ。
 作りとしては、『本格』推理なんだなと言うことはすぐに解りました。
 実は、わたくし、『本格』推理をあんまりよく思っていなかったのです。ミステリ好きだと、大体、『完全』のフーダニット至上主義的な感じがしているのが鬱陶しい感じです。ファンの人たちがすっごいうるさい感じ。私は、人が行動するなら、絶対に『理由』があるはずと思っているので、フーダニットではなく、ホワイダニットが好きなので、トリック優先のフーダニットは「えっ? それ、理由はどーでもええやん?」という気持ちになってしまう。
 すごく面白い推理ものでも「え、そんな理由で人殺しする?」っていう推理モノはすごく多いと思うんですよ。

 で、マダミスに話を戻します。
 マダミスは『事実』だけが『情報カード』として提示されている。これは『完全』の定義と一緒。で、真相に至る情報は『必ず』そこに入っているというお約束がある。だけど各プレイヤーが、登場人物になりきって自分のミッションを進めていくことによって、そして、プレイヤーが付く嘘や事実の隠匿によって、真相にたどり着けたり付けなかったりする。これは、私が見たかったミステリーの形だ! 
 そして、どうせなら、ミステリ書きでもある自分も、作ってみたい! 
 相方に相談して、一本作ってみることにしました。我々が出そうとして出せなかった作品でやりたかったことについても、この形ならば出来るというのが解ったからでもあります。
 その中で、私達は、これは『ミステリ』であるという事を踏まえて、下記を心がけることにしました。
 
  ・事実はすべて記載する(情報カードかハンドアウトか)
  ・メタ的な推理をさせないようにする
  ・ループなどの仕掛けを使うのは構わないが、それを『オカルト』に寄せない
  ・常に『本格』推理であることを忘れない

 さて。
 マダミスとしての処女作『アクアリウムに響く声なき歌』は頒布開始されました。
 現在、二作目を準備しています。
 今回は、テストプレイヤーも募集しています。

 できることならば、ぜひ、『アクアリウムに響く声なき歌』をプレイして頂ければと思います。







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