【試し読み】シゴデキ先輩がアナルプラグを入れていて気になって仕方ない
社内ヤリ部屋はいつも満室:1

シゴデキ先輩がアナルプラグを入れていて気になって仕方ない<br>
社内ヤリ部屋はいつも満室:1

社内ヤリ部屋はいつも満室シリーズ

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「……はい、その件につきましてはメールでご提案させていただきましたとおりの価格と納期で……はい、ありがとうございます」
 和泉が見ているだけでも、志摩は就業開始してから一時間で十件以上電話をかけ、その合間に書類とメール、チャットのやりとりをこなしていた。
(すごい集中力だよな……よく、これ、持つよ……)
 殆ど一日中このペースで涼しい顔をして仕事をしている志摩を、後輩としては尊敬しつつ、その秘訣が何かあるなら知りたくなった。
(集中力が上がるサプリとか……)
 そんな物があればそれを販売した人間は、億万長者になれるだろうが。
「あの、志摩さん……志摩さんって、なんでそんなに集中力が持続するんですか?」
 思わず口に出ていた問いに、志摩はやんわりと微笑みながら答える。

「ああ、きっと、アナルにプラグ入れてるからじゃないかな」

 一瞬、なにを言われているのかわからなかったが――。
「はぁっ!? なに言ってるんですかっ!?」
 と和泉が叫ぶ事態になったというわけだった。


(え、この人の下に付いて三年も経つけど……下ネタ言う人じゃないし?)
「……からかってないのになあ。俺は、結構冗談言うと滑るんだよね。だから言わないよ、冗談とかは」
 それはなんとなくわかる気がした。
 優しい顔立ちの美形――というのが社内での志摩の評判だ。なので、変な冗談を言うと、みんな思考停止して固まってしまうのだろう。
「え、じゃあ、もしかして……」
「うん、今も入ってるよ」
 平然とした顔をして――、志摩は言う。
 ドキッと、胸が変な風に跳ね上がった。心拍数が上がる。
(え、まって、この人、こんな涼しくて上品な顔をして、そんなドエロいことになってんの? え、アナルプラグって何っ!!!!!!)
 内心、台風のように荒れ狂う情緒を鎮めるために、和泉は深呼吸して気を落ち着けることにした。
(わかる。俺も、今までそっちアナルは興味なかったけど、モノとしてはわかる。アナルプラグは、アナルに入れておくプラグだ……)
 うんうん、わかる。理解してる。
(で、それを、志摩さんは、現在も入れてる。入れっぱなしで仕事してる。で、涼しい顔をしてる)
 全く理解出来ない。
(大体、俺は、志摩さんに『集中力の秘訣』を聞いたんだ。それなのに帰ってきた答えが『アナルにプラグを入れてる』というのは、とんだハルシネーションじゃないか!?)
 これが生成AIとの会話なら、『不適切な回答です』を押すところだ。
「和泉。手が止まってるよ、仕事に集中しよう」
 やんわりと志摩が注意する。志摩は相変わらず涼しい顔をして、テキパキと仕事をこなしている。
「はあ」
 と生返事をしながら、和泉から集中力を奪った男は――、クライアントへメールを送ったあと、和泉の方を向いた。
「気になる?」
「そりゃもう」
「ふうん……じゃ、ちょっと休憩行こうか。讃岐さんっ! ちょっと、和泉とミーティングついでに休憩してきます!」
 係長の讃岐に声をかけて、志摩が立ち上がる。
「行くよ、和泉」


(アナルプラグって……入れてても普通に歩けるんだな……?)
 前を行く志摩の後ろ姿を見ながら、和泉はつい、そんなことを考えてしまう。
(あのお尻の中に……プラグが……)
 細身の志摩は、尻も引き締まっていて小ぶりだ。そこに、何かが潜んでいるとは、到底思えない。
 和泉たち日本酒販売課がある五階からエレベーターで向かった先は、九階のカフェだった。社内にカフェバーがあって、専門スタッフが常駐している。夜になると、お酒も出してくれるのは、酒類卸売販売という会社の特権かもしれない。
「こっちだよ」
 あくまでも優しい声で、志摩は和泉を促す。
「和泉くんは、もしかしたら、こういうのも知らないかもしれないから、よく見ててね」
 なにを見ていれば良いのかと思っていたら、志摩は、バーカウンターへ直行した。
 カウンターの内部では、バーカウンター専属スタッフのおき隠岐かずひろ和尋が、もくもくとグラスを磨いている。
「隠岐さん」
「ああ、いらっしゃいませ。なににしましょうか?」
 グラスを置いて、隠岐が柔らかく対応してくれる。黒シャツにベスト、やや襟足の長い髪。雰囲気のある人だった。
「うん、いつもの――『サファイヤ大吟醸』で」
(サファイヤ大吟醸……?)
 和泉は首をひねる。そんな酒は、日本酒販売課だが聞いたことがない。それに現在就業時間中だが……。
 けれど、隠岐は静かに「かしこまりました」と言いつつ、カウンターの下から缶入りの『エリュシオン』を二本とカードを渡した。
 決済端末にスマートフォンをかざして会計を済ませると、「おいで」と志摩が呼ぶので、おとなしく付いていく。
 バーカウンターのうしろの壁際――。
 バックスペースとおぼしきところへ、志摩は入っていく。その先にバーカウンター用の荷物などを置いておくバックスペースがあり、突き当たりにドアと電子キーがあった。そこへ先ほど貰ったカードをかざす。
「入って」
 と部屋の中へ入った和泉は、思わず声を上げていた。
「な、なんだこりゃっっっっ!?」

 内部は――派手なベロアで出来た円形のベッドが、どーんと置かれ、そこには天井から天蓋が付いていて透け感のあるカーテンが垂れ込めている……がその天蓋の内側は、なんと鏡だ。それと、ベッドサイドにチェストがあって、何やら備品が入っているようだったが……。
「こ、これはなんなんですか? 完全に、ラブホじゃないですかっ!!! しかも、古くさい昭和感溢れるラブホっ!!!!」



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